存在証明

足の爪の黒いやつ


おれはあなたにプレゼント


苦痛にゆがむ顔をみると


食べ切れないほどの幸福で


おれの胸はみちあふれる


これはひとつの存在証明


あなたのこころに臭いで残ろう


徹夜労働明けのワキを嗅ぐ


もちろん目線はななめ上


脱ぎたてホヤホヤの靴下を


半笑いでそっと鼻に近づける


確認したあとふふっと笑う


はかなく燃えるこの存在を


おれは臭いで証明しよう


たとえ存在が消えてしまっても


臭いは永遠の旅を続ける